こんな症状はありませんか?
- 目ヤニ、涙が多い
- 目が開けにくい、痛そう
- 目が見えてないかも
- 眼が赤い、白い など
眼科・歯科
眼球内には眼房水という水が入っており、この水により眼の圧力(眼圧)が保たれています。緑内障とはなんらかの原因で眼房水が排出されず眼圧が上昇し、視覚機能が障害をうける疾患です。眼圧上昇により激しい痛みがおこります。症状は眼のしょぼつき、白目の充血、角膜浮腫、散瞳などがおこります。発症後、数時間~数日で視覚が失われてしまうため、視覚を維持するためには早期の診断と治療が必要です。慢性化すると眼球自体が拡大し角膜潰瘍などの角膜障害を起こすことも多いので注意が必要です。
白内障は目の中の水晶体がなんらかの原因で白濁し、視力低下の原因となります。進行するとぶどう膜炎や緑内障になり、視覚喪失してしまいます。白内障は先天性白内障と後天性白内障に分類されます。また原因別に老齢性、外傷性、代謝性、中毒性、遺伝性白内障に分類されます。臨床的には進行の程度により初発白内障、未熟白内障、成熟白内障、過熟白内障に分類されます。治療法には内科治療と外科治療があります。内科治療はサプリメントや点眼薬を用いる治療方法ですが、確実なものではなく、進行を抑えることは難しいです。進行した場合、手術が第一選択となりますが、その場合は専門の動物病院へご紹介させていただきます。
角膜とは、目の表面を守っている透明なガラス板のような組織です。正常であれば涙の膜に守られているのですが、目がうまく閉じにくい犬や猫、目がでっぱっている犬や猫は涙の膜がうまく守れなくなってしまい傷ができてしまうことがあります。その傷が角膜潰瘍で、さらにそこに感染を起こすとより症状が重くなってしまうこともあります。症状は目のしょぼつき、目が赤い、涙目などがみられます。早い段階での発見、治療が病気の治りにも影響しますので、少しでも気になる症状がありましたら早めの受診をお願いします。
ぶどう膜は、瞳孔の大きさを調整する【虹彩】、水晶体の厚さを変えてピント調節する【毛様体】、血流が豊富で網膜に栄養を届ける役目をする【脈絡膜】の3つの組織から成り、眼にとって大変重要な役割を果たしています。これらの組織に炎症が起きた状態が、ぶどう膜炎です。この病気は時に失明につながることもあり、感染症や全身性の病気が原因となることもあります。そのため、ぶどう膜炎が疑わしい時には、血液検査や超音波検査、レントゲン検査等全身のチェックを行う場合があります。症状は目の痛みや、目のしょぼつき、目の赤み、黒目の濁りや異変などがみられます。
様々な原因で涙腺及び、第三眼瞼腺からの涙液産生低下や涙液成分の異常により生じる角結膜の進行性の炎症疾患です。好発犬種として、短頭種(シー・ズー、パグ、ペキニーズ、ボストン・テリアなど)、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、アメリカン・コッカー・スパニエルなどが言われています。症状は様々ですが、急性期には眼のしょぼつきや角膜障害が起きたり、慢性化すると角膜に色素が沈着したり混濁したりすることがあります。角膜が混濁すると視覚障害が出る可能性がありますので、早期に治療に介入することが望ましいです。治療は原因に合わせた治療を実施します。
口の中のトラブルは比較的お家でも見つけやすい病気です。原因は様々ですが、歯肉炎、歯周病、口腔内の腫瘍などがあります。
腫瘍の場合、診断、治療方針の決定にCT撮影が必要になる場合があります。その際には、CTがある施設での診察をご提案します。
また、外科手術や抗がん剤治療が必要な場合、当院でもできる範囲で治療を実施させていただきます。
歯周病は歯垢の中の細菌が歯の表面に付着し歯周組織に炎症を引き起こす病気です。放っておくと歯周組織がじわじわ破壊されていく進行性の病気ですが、外からは見えない歯肉の中で起きている病気なので、歯の表面はきれいでも気づいたときにはかなり進行しており、歯が抜けてしまう場合もあります。
歯周病が進行すると化膿が広がり、第4前臼歯付近で起こると眼の下が腫れるあるいは眼の下の皮膚炎を繰り返すという状態になるかもしれません。これを根尖膿瘍と言います。根尖膿瘍の場合、抗生物質の投与により一時的に腫れが引いたりすることはありますが、治すためには抜歯が必要になることがほとんどです。
また犬歯の歯周病が重度になると、犬歯の歯根は鼻腔のすぐ横まで達しているため、炎症が鼻腔まで影響し、鼻炎の原因となります。くしゃみや鼻水がなかなか治らない場合、歯周病が原因となっている場合があり、歯の治療が必要かもしれません。
歯周病は放っておくと歯槽骨(歯を支えている顎の骨)が溶かされ、ひどい場合は下顎骨折につながる場合もあります。また、口の中だけの問題にとどまらず、呼吸器感染症や、心臓病、腎臓病などの原因ともなり得、予防・治療が必要な病気です。当院では、麻酔下での超音波スケーラーを用いたスケーリングを実施しております。
犬における口腔内の悪性腫瘍で、多い順番は
猫における口腔内の悪性腫瘍で、多い順番は
犬や猫の口腔内悪性腫瘍として、メラノーマ(悪性黒色腫)や、扁平上皮癌、線維肉腫などが挙げられます。基本的にこれらの悪性腫瘍は、よだれの増加、口からの出血、口臭、食べ方の変化などの症状がみられます。口腔内腫瘍の中には、エプリスなどの良性のものもありますが、診断には、組織の検査や手術による切除が必要になります。
早期に発見、治療すれば完治を望める場合もあるため、異変に気付いた場合、早めにご相談ください。